「Backerei Brotzeit(ベッカライ・ブロートツァイト)」
オーナー

菅原大輔さん
「ベッカライ・ブロートツァイト」
オーナー
パンの街つくばで人気のベーカリー「ベッカライ・ブロートツァイト」は、2006年つくば市天久保にオープンしました。店頭にはハード系のドイツパンを中心に20種近くのパンが並び、この店の味を求めて朝9時の開店前に訪れるお客様の姿も見られます。ちなみに店名のベッカライはドイツ語で「ベーカリー」、ブロートツァイトは「パンの時間」を表すそうです。
可能な限り無農薬や有機栽培で生産された素材を使ったパンが並ぶ店の一角には、近隣の生産者が丁寧に育てた野菜や加工品を販売するコーナーが設けられています。ここには、当法人が運営するごきげんファームの平飼い卵やニンジンジュース、野菜も置いていただいています。「毎週買いに来てくれるお客様もいらっしゃいますよ。評判はいいですね。特に障がいのある人が作っているということは意識していませんが、雇用の場として農業があるのは素晴らしいですね」とオーナーの菅原大輔さん。この一角が、生産者の思いが詰まった商品とお客様、さらに商品を納品してくれる生産者同士がゆるやかにつながる場所になればという思いがあるそうです。「ぼくが店にいなくても、ここで人の輪が広がったりつながったりすることが嬉しいです」と笑顔を見せます。

菅原さんは、土浦市出身。筑波大学在学中、趣味の音楽が楽しめるようなカフェを開きたいと思い描いたことが、この道の出発点です。カフェをやるなら、そこで提供する何かを学ぼうと、卒業後はパンの専門学校に1年通いました。その後都内で5年、さらにドイツのパン屋で2年ほど修業を重ねる中で、「ずるずるとパン屋になりました(笑)」。
筑波大学にほど近い場所で開業した理由について菅原さんは「旅行先で訪れた大学都市は、大学の周りに小さな店がいくつもあるというイメージでした。当時、筑波大学の周辺にはそれほどお店が多くありませんでした。大学の近くにあれば学生でも足を運びやすいと思い、この場所での出店を決めました」と振り返ります。

また、2008年からTXつくば駅前の中央公園で開かれているマーケット「つくいち」の発起人であり、立ち上げメンバーとしても活動していました。公園という開かれた場でスタートした「つくいち」は、17年経った今“背景までおいしいつくばのマーケット”として広がりを見せています。
毎日夜中の12時から店の厨房に立ちパンを作り始めるという菅原さん。「毎日楽しくやっています」と軽やかに話していました。

ベッカライ・ブロートツァイト
つくば市天久保2-10-20
日曜・月曜休み