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金田 志帆

生活支援員

Q1、 どのような経緯で入職したか? 入職して印象深かったエピソードは?

アパレル関連の仕事を15年、その後カフェレストランで働いていました。飲食店でのキャリアが生かせると思い、2017年にごきげんファーム茎崎事業所に給食担当として入職しました。同級生に障がいのある友達がいましたが、支援するという経験は初めて。福祉の制度のことも分からず、手探りのスタートでした。利用者さんとの会話は、特に緊張しましたね。自分の声掛けが正しいのか間違っているのか、発する一言がこれでいいのかと不安で、先輩の職員さんにいろいろ教えてもらいながら積み重ねる日々でした。

ある日、給食でカレーを作った時、利用者さんの一人が「辛いよっ!」とイライラをぶつけてきました。私はもう少し工夫しておけば良かったと反省したのですが、伊藤代表が本人に「作ってくれた人に対してああいう言い方をしてはいけないよ」と伝えてくれました。その時に教えてもらったことは、「支援というのは、すべての要求を受け入れるのではなく、厳しいことも含めて状況に応じた内容を相手にどう伝えてゆくかが大切」ということです。私自身、伝えることが苦手で失敗することもありますが、伝えないと何も変わりません。そこからは、相手の要求に応じるだけでなく、伝えるべきことは、自分の言葉でちゃんと伝えようと努めています。

Q2, : 担当業務のやりがい 成功したことや嬉しかったこと、自身の成長を感じられたこと

昨年からスタートした、つくば市上の室のユアプレイスのごきげんテーブル(就労継続支援B型事業所)で、生活支援員として利用者さんと一緒に販売用のお弁当や事業所内の給食、ブルーフロッグ(放課後等デイサービス)のおやつを作っています。

障がいのある利用者さんと一緒にキッチンに立つということは、衛生面や作業面において、ある程度注意しなければいけないことがあるだろうと思っていましたが、実際にスタートすると想像以上に工夫が必要でした。

包丁を使うことが難しかったり、順序立てて作業を進めることが困難だったり、関わって初めて気が付く利用者さんの「特性」を理解して作業を進めることに最初は戸惑いました。安全に作業を進めるにはどうしたらよいか、他の職員さんと連携し、一人ひとりの「特性」に合わせた現場配置を組むことで、少しずつ作業がスムーズに回るようになりました。最近では、利用者さんが次の作業を把握して「これ、やります!」と率先して声を掛けてくれることもあり、ごきげんテーブルのお弁当に欠かせない戦力です。

 「今日の給食おいしかったよ」「お弁当ありがとう」と、声をかけてもらうことでみんなの笑顔が増えました。今後は、地域のイベントやマルシェに一緒に出店したいですね。

Q3.仕事をするうえで大切にしている自身のモットーやスタイル・価値観

決めつけや思い込みではなく、常に相手の立場になって考えるようにしています。例えば「手を洗いたくない」から「手が荒れている」と、いつも理由付けをする利用者さんがいるとします。「また言っている」と決めつけて終わるのではなく、「どうして洗いたくないのか」という相手の心の声が掘り起こせるように心がけています。「声なき声に耳を傾ける」自分の気持ちを言語化することが難しい利用者さんの声に、いつも耳を傾けられる存在でありたいと思っています。

Q4.ワークライフバランスのとりかた 趣味やオフの時間の過ごし方

インドア派で休日は音楽を聴いたり、本を読んだりしていますが、この秋はハイキング登山を再開したり、浅草に落語を聞きに行ったりしようと思っています。

Q5. あなたにとって「ユアフィールドつくば」はどんな場所?

「ありのままの自分を肯定できる」場所です。私自身、これまで生きづらさを感じることが多く、利用者さんの姿を通して、自分の中にある「特性」が見え隠れするようになりました。そうしたこともあって発達障がいの検査を受けました。検査を受けたことで自分の特性を細かく知ることができ、自分の中にあったネガティブなことを納得して受け入れることができました。自分自身を知れたことで、私を受け入れてくれる家族や友人、職場の皆さん、利用者さんへの感謝の気持ちがさらに深まりましたし、仕事や支援に対しての考え方も少し肩の力が抜けたように思います。

「私だからできること」を大事にし、それを共感してもらえる社会の中で今後も活動していけたら嬉しいです。第2か第3か⁈ 分かりませんが、ある意味再びの青春時代の幕開け…だったらいいなと思っています(笑)。明るく心の通い合う職場環境に感謝しています。今後、私たちの作るお弁当が誰かの元気の元になれるようチームでがんばっていきます!